
ノロウイルスが全国各地で猛威を振るっています。
2016年は、2012年以来の大流行となり、全国平均で1医療機関当たりの患者数が20人を超える警報レベルに達しています。
これは、過去最大級の流行となった2006年に匹敵する恐ろしい状況です。
食品の衛星管理でノロウイルス対策
ノロウイルスによる食中毒の原因となる食品の第1位は牡蠣などの貝類です。
しかし、他の食品からの感染も油断できません!
刺身やサラダ、和え物などの生もの、サンドイッチやケーキなどの加熱処理がなされていない加工食品から感染します。
ノロウイルスは、酸やアルコール、水道水の塩素濃度にも強いウイルス。そのため、対策として効果あるのは十分な加熱しかありません!
食品の中心部の温度が85度以上かつ1分以上の加熱がノロウイルスの不活化の目安となります。
なので、流行している時期は、加熱調理をしていない食べ物を極力避けるにも感染を防ぐ対策のひとつです。
【関連記事】牡蠣で食中毒を起こしやすい時期は?ノロウイルスに感染した時の症状は?
ノロウイルスは二次感染対策を徹底
ノロウイルスは、カビと違って食品中で増殖することはありません。人の腸管内でのみ増殖するため、嘔吐物や糞便を介した二次感染により拡大していきます。
感染を予防するには、身の回りを清潔に保つのは基本です。
わずかなウイルスの付着で感染してしまうので、抵抗力が弱い子供や高齢者は、ノロウイルス患者や使ったものに近づかないようにしましょう!
帰宅したらすぐに手洗いとうがいする、部屋着に着替える、お風呂に入るなど、家庭内にノロウイルスを持ち込まないように徹底することで感染を防ぐことができます。
流行のピーク時は、いたるところにノロウイルスが付着していてもおかしくありません。
調理の前後、トイレの後、おむつ交換後、ペットを触った後などは必ず石鹸で手をよく洗いましょう。
「ノロウイルスを持たず、うつさず、持ち込まさず」が対策のポイントです。
特に台所周りは清潔を心がける
特に、台所周りは清潔に保つ必要があります。台所周りのものに触る前は必ず手を洗いましょう。
そして、手を洗う前は指や時計などのアクセサリーを外すこと。
- 流水で汚れを洗い落す
- 石鹸を十分に泡立て、30秒以上洗浄する
- 爪・指先・指の間・手の甲・手首・親指も洗い忘れないように注意
- 温水で10秒以上しっかり洗い流す
- 清潔なペーパータオルで水気を拭き取って乾燥させる
ノロウイルスやインフルエンザが流行している時は、普段よりも念入りな手洗いが必要です。
まな板は
で使い分けると清潔に保つことができます。使用後は洗剤でよく洗い、熱湯をかけ、日光を当ててよく乾燥させます。
食器や調理器具は、洗剤で洗ったら十分にすすいでから煮沸消毒をすれば完璧です。
次亜塩素酸ナトリウムには、ノロウイルスを死滅させる効果があります。
上水道やプールの殺菌に使用されている。家庭用に販売されている液体の塩素系漂白剤や、殺菌剤(洗濯用、キッチン用、ほ乳ビンの殺菌用など)などに使用されており、製品によっては少量の界面活性剤(中性洗剤の主成分)やアルカリ剤などが加えられている。
なので、食器や調理器具、フキンなどは、たまに塩素系漂白剤に浸して殺菌するといいでしょう。
汚物は次亜塩素酸ナトリウムで消毒
ノロウイルス患者の嘔吐物や糞便を処理する時は、ゴム手袋をつけて直接触れないこと。ウイルスが飛散するのでマスクもしっかり着用してください!
ペーパータオルで拭き取ったら、塩素系漂白剤を浸したペーパータオルで消毒しましょう。
次亜塩素酸ナトリウムを600ppmに薄めた溶液で拭くのが効果的!
※ppm(パーツ・パー・ミリオン=100万分のいくらであるかという割合を示す数値)
500mlのペットボトルを使えば、簡単に600ppmに薄めることができます。ペットボトルにキャップに1杯分(5ml)のハイター(次亜塩素ナトリウム6%)を入れ、残りを水で満せば、1/100溶液となるので600ppmになります。
ノロウイルスはしっかり死滅させないと、二次感染を招いてしまうので消毒が重要です。
最後に
今年は、新型のノロウイルスなので大人もかかりやすくなっています。家族の誰かひとりが感染して家族全滅なんて最悪の事態も…。
なので、家庭内にできるだけノロウイルスを持ち込まないことが何よりも大切です。
簡単に実践できる対策方法を紹介したので試してみてはいかがでしょうか?