
太りやすい人と太りにくい人がいるのは世の中の不公平のひとつ。
ちょっと食べ過ぎただけですぐに太ってしまう人は損な感じがするし、いくら食べても太らない人という人はなんだか得をしていると思いませんか?
でも、これは仕方がありません!
太りやすいか、太りにくいかは遺伝子によって決まってしまっているからです。
人類の進化によって誕生した遺伝子
人類の遺伝子は長い歴史の中で少しずつ形を変えていき、新しい遺伝子を生み出してきたという歴史があります。
近代より昔の時代は、食料不足による飢えや栄養失調による病気が原因で非常に多くの人が亡くなりました。
その影響を受けて、人間の体は食料不足や栄養失調に耐えられるように進化したのです。
少量の食べ物から十分なエネルギーを蓄え、カロリーの消費を抑えるように調節する遺伝子が誕生しました。
それが倹約遺伝子と呼ばれる遺伝子です。
太りやすい体質になる倹約遺伝子
倹約遺伝子は食料不足や栄養失調に耐えられるようにするために誕生したなのですが、現在では肥満遺伝子と呼ばれています。
この遺伝子を持っている人はエネルギーを蓄えやすい体質になっているため、ちょっと食べただけで簡単に太ってしまうのです。
時代の進歩により食料が豊かになり過ぎてしまったせいで、倹約遺伝子はかえって肥満の原因になってしまったというわけ。
それで、すべての人が倹約遺伝子を持っているわけではありません!
要するに、倹約遺伝子を持ってる人は太りやすい体質ということ。
日本人の約30%が倹約遺伝子を持っているとのこと。3人に1人が太りやすい体質ということになります。
太りにくい体質になる遺伝子
逆に、体重を減らす働きを持つ遺伝子もあります。それが浪費遺伝子と呼ばれているもの。
浪費遺伝子は、エネルギーをどんどん消費してくれるため飽食の時代となった今では非常にありがたい存在。
浪費遺伝子を持っている人は基礎代謝が高く、何もしなくてもエネルギーが消費されるので太りにくい体質になるわけです。
ただし、たくさんの食事を摂らないと満足感を得られなかったり、燃費が悪かったりというデメリットもありますけど…。
浪費遺伝子を持っている日本人は10人に1人か2人程度しかいないとのこと。
つまり、太りやすい体質の人のほうが、太りにくい体質の人の数よりも圧倒的に多いです。
また、男性よりも女性のほうが倹約遺伝子を持っている割合が高く、冷え性の人は倹約遺伝子を持っている可能性があります。
遺伝子の影響で必ずしも体型が決まるわけではない
親から肥満遺伝子を受け継いだからといって、ほとんど影響を受けないケースもあるようです。
近代になり、栄養が足りない食生活から栄養が豊富な食生活に切り替わりました。なので、肥満の原因は遺伝子だけでなく環境の変化も大きいのです。
例えば、倹約遺伝子を持っている割合が少ないアメリカ人に肥満が多いのは食生活による影響が大きい。
体型をすべて遺伝子のせいにするのは間違いです。さらに、男性は炭水化物や糖分を摂ると太り、女性は資質をたくさん摂ると太るといわれています。
太る原因は性別によっても異なるので注意しましょう。