
この間、日本の企業の夏休みが世界各国と比べ、だいぶ少ないということを書きました。
欧米諸国が1ヶ月ほど夏休みをとるのに対し、日本の夏休みの日数はおよそ5日間。で、その夏休みをお盆の時期にとる人がほとんどです。
だから、夏休みというより「お盆休み」と言う人のほうが多い気がします。
そもそも、お盆休みはなんためにあるのでしょうか?
そして、お盆になると、道ばたに割り箸が刺さったきゅうりやなすが置いてあります。あれには、なんの意味があるのでしょうか?
気になったので、それらのことについて書いていきます。
参考:世界の夏休みの日数は?働き者なんだけど生産性が低い日本人。
お盆に欠かすことができない墓参り
日本の夏休みというと、帰省という言葉があるように故郷に帰るイメージがあります。でも、近年は家族で海外旅行に出かけることも多くなりましたね。
夏休みは、帰省というよりバカンスという意味合いが強くなったと思います。
僕が小さい頃のお盆といえば、家族で田舎に行ってお墓参りをするのが定番でした。
その頃から、道ばたに置いてある割り箸が刺さったきゅうりやなすが気になっていました。田舎には、たくさん置いてあったんですよねえ。
そんな思い出があります。
お墓参りは、お盆に欠かすことができない行事でしたが、時代の変化によってお盆に対する考え方も変わってきているようです。
だから、きゅうりやなすに割り箸を刺す意味を知らない人も必然的に減ってくるのだと思います。
きゅうりやなすに割り箸を刺す意味
お盆には、それぞれの地域に特性があります。
地域によっては、お盆の期間中に故人の霊がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、精霊馬と呼ばれるものを用意することがあります。
これは精霊馬というのですね。
キュウリやナスに足に見たてる割り箸やマッチ棒、串、爪楊枝などを刺して、馬や牛を作ります。
きゅうりは足が速い馬であの世から早く戻って来られるようにという意味があります。
なすは歩みが遅い牛でこの世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるようにという願いが込められています。
きゅうりが馬、細いので確かに速そう。なすは、ずっしりして重たそうなので牛っぽいですねえ。
いやー、まったく知りませんでした。
他には、提灯を小舟に乗せて川などに流す精霊流しや木組みに和紙を貼り付けた灯篭を流す灯籠流しが有名です。
このように、地域によってお盆の特性が違うので、割り箸が刺さっているきゅうりやなすを見たことがないという人もいるのかもしれませんね。
終わりに
精霊馬は作り方は簡単です。
買ってきたきゅうりとなすにそれぞれ4本ずつ割り箸や爪楊枝などを刺すだけです。爪楊枝がそのまま刺すだけなので一番簡単だと思います。
鐘楼馬には、飾り方があって道ばたに置くではなく精霊棚に置くのが一般的なんだそうです。
今年の夏は「きゅうりの馬」と「なすの牛」を作って飾ってみませんか?ご先祖様とのつながりを意識するいい機会になりそうです。