
私が、幼児年代のサッカー指導において大切にしているのは、ゲームをエンジョイすること。
子供たちにとって、いちばん楽しい練習はゲームです。
ゲームを通じて「ボールを追いかけて楽しい」「ゴールを決めたら嬉しい」といった体験ができればOK!
ゲームの形式は問いません!
ただし、ピッチの大きさ、時間、ボールは幼児向けに合わせる必要があります。
人数
サッカーは、11対11で行う競技です。
でも、練習のゲームは何人でも問題ありません!
など、参加する子供の人数やピッチのサイズに合わせて設定しましょう。
バビーフットボール
バビーはベビーのことで、小さいピッチで行う少年用のミニサッカー。12歳まではフットサルより多い6人でプレーする。フットサルのピッチは40×20メートルとサッカーの8分の1以下だが、さらに小さい30×15メートルで競う。フットサルと比べ、スライディングタックルが認められ、タッチラインを割ったボールはスローインで再開する。体のぶつかり合いが激しく、サッカーにより近いルールが用いられる。
待ち時間はできるだけ短くしないと、子供が飽きてしまうので注意してください!
コーチや保護者を混ぜて、ゲームの進行を円滑にするのも工夫のひとつ。
ボールの数を複数にして、ボールタッチやゴールの機会を増やすこともできます。
ちなみに、少年サッカーの公式戦は8人制です。
【参考記事】8人制サッカーのフォーメーションと戦術。ジュニア年代の育成。
ピッチのサイズ
ピッチが広すぎると、すぐに疲れて楽しめません!
幼児年代がミニゲームを行う場合は、ピッチのサイズはこれくらいの大きさで十分です。
まだ、ルールを理解するのはまだ難しい年代。
枠やラインの意識が薄いので、少しくらいタッチを割ってもゲームを続けさせましょう。
ゲームの時間
幼児年代は、集中力が続かなくて当たり前です。体力も個人差が大きい。
なので、試合時間は5〜10分程度。
ゲームといえども長すぎると、グダグダして意味がなくなります。
練習試合を組む場合は、試合時間や試合数などに注意しましょう。
ボール
ボールは、4号級ではなくて3号級が適したサイズです。
体が小さい子にとっては、4号級だと大きすぎたり、足に負担がかかったりする場合があるため。
幼児年代では、あまり飛びすぎないもの、あまり弾みすぎないものが適しているといわれています。
お腹や顔に当たって痛い思いをすると、ボールに恐怖心を抱いてしまう可能性があるからです。
ミニゲームでは、弾みづらいフットサルボールを使用してもいいでしょう。
そもそも、サッカーボールにこだわる必要はありません。
ゴムボールやフットサルボールでミニゲームをするのも子供たちにとっては良い経験になります。
ゴール
ゴールは、横2m×高さ1mのミニゲーム用のもの、横3m×高さ2mのフットサル用のもの、などがあると便利です。
無かったらカラーコーンでも問題ありません。
でも、小さい子供たちはゴールネットが揺れると喜ぶもの。
なので、できれば何パターンかは買い揃えてあげたいところです。
あと、重りを乗せるのを忘れずに!
ゴールの転倒は怪我や事故の原因になります。
事故防止のため、ゴールはしっかりしたものを選びましょう。
ルール
ルールは、人数やピッチのサイズに合わせて設定しましょう。
幼児の場合は、シンプルでわかりやすくしなければなりません!
○○チームはあっちのゴールにボールを入れる、××チームはこっちのゴールにボールを入れる、くらい簡単なほうが好ましい。
あとは、服を引っ張らない、足を蹴らない、ケンカをしない、という約束をすれば大丈夫です。
幼児年代では、敵や味方も関係なくボールを奪い合うので、ケンカが発生しやすい。そこは注意が必要です。
堅苦しいルールはなしにして、子供たちに思いっきりゲームを楽しませてあげましょう。
【参考記事】幼児のサッカー指導は遊びながら楽しさを伝えることが大切。
最後に
年代を問わず、ゲームがいちばん楽しい練習であることは間違いありません!
特に、幼児年代では、難しい練習をさせるよりもとにかくゲームをやらせて、サッカーは楽しいと思わせることが大切です。
ただし、ピッチのサイズや時間、ボールには配慮が必要です。
好きこそ物の上手なれ!
好きこそ物の上手なれとは、どんなことであっても、人は好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早いということ。
指導者は、サッカー好きをひとりでも多くつくることを目指しましょう。