
少年期に取り組むスポーツを1つの種目に限定するのは好ましくありません!
できるだけ多くの競技をプレーすることで、運動神経を大きく伸ばすことができるのです。
日本では、野球なら野球だけ、サッカーならサッカーだけというように習うスポーツを1種目に絞る傾向があります。
しかし、外国では、少年期にいろいろなスポーツを並行してやっています。
特に、アメリカでは、季節ごとに複数のスポーツをやりやすい「シーズン制」が導入されているので、年間を通して同じスポーツをプレーするのは少数派。
春から夏は野球と水泳、秋から冬はアメリカンフットボールとバスケットボールというように、小学生は4種類以上のスポーツをやっているのが当たり前です。
アメリカは複数のスポーツに取り組める環境
14歳になるまではバスケットボールだけでなく、他のスポーツをしましょう。そしてもし大会に出場したら、少なくとも1日は休みましょう。さらに1年に一度は心身ともにリラックスさせましょう。
NBAとアメリカ代表チームを統括している「USAバスケットボール」の2団体が発表したガイドラインの内容です。
若いころから有能だった選手は、思春期を過ぎるまで特定の競技に専念していなかった。
現役最強選手ことレブロン・ジェームズは高校3年(アメリカは4年制)までは、バスケットボールとアメリカンフットボールとの二刀流でした。
ちなみに、アメリカンフットボールではワイドレシーバーとして活躍し、州のオールファーストチームに選ばれたほどの実力者。
アメリカでは中学で3つ、高校で2つ、大学で1つという感じで徐々に競技を絞っていきます。
また、1つの競技に集中してしまうと、怪我やバーンアウト(燃え尽き症候群)につながるリスクも指摘されていて、NBA側はより多くの優秀な人材を確保するため、複数の競技をやろうと提言しているのです。
このように、アメリカでは複数の競技をプレーしやすい環境が整っています。
そして、次から次へと優秀な人材が沸いて出てくるので、その方針は正しいのでしょう。
複数の競技で運動神経を伸ばす
日本では、少年期から1つの種目に絞って練習に取り組んでいます。
1つの競技を徹底して練習しているので、ユース年代では世界大会で優秀な成績を収めることも珍しくありません。
一方で、外国では、いろいろなスポーツを並行してやっているので競技としての上達は遅い。でも、運動神経が発達しているため、体格ができ上がってからの伸びしろが大きいのです。
体を動かすいろいろな能力は、神経細胞と神経細胞はつながることで身につきます。そこで、つながった神経細胞は二度と離れることはありません!
子供の頃に練習して自転車に乗れるようになったり、泳げるようになったりするのは、自転車に乗るための神経細胞のつながりや泳ぐための神経細胞のつながりができているから。
だから、大人になっても、自転車に乗れなくなったり、泳げなくなったりすることはないのです。
こういった神経細胞のつながりを増やし、それを使う能力が高めることが運動神経が良くなるということ。
少年期には複数のスポーツをやって、神経細胞のつながりを増やしましょう!
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最後に
神経系は、少年期にしか発達しません!
神経系が発達して巧緻性が高まると、スポーツの技術の習得がたやすくなります。
なので、種目は1つに限定しないで、複数のスポーツにチャレンジすることが大切です。