サッカーとは全然違う!フットサルのディフェンスの基本とは?

サッカーの感覚でフットサルをプレーしていませんか?

足を使う競技という意味では、フットサルとサッカーは似ていますけど、コートのサイズや競技人数などはバスケットボールに近いです。

だから、ディフェンスなら守備中心、オフェンスなら攻撃中心みたいな感覚でプレーしている選手は、競技志向のフットサルで活躍するのは難しいです。

例えば、ピヴォは攻撃だけしていればいい、フィクソは守備だけしていればいいみたいな考え方です。

コートが狭いフットサルでは、全員攻撃・全員守備という考え方が基本。そうでないと、簡単に数的不利な状況をつくられてしまいます。

だから、フットサルに専門職はいりません。ゴールキーパーも例外ではなく、ビルドアップやパワープレー、カウンターなど攻撃に関わらなければならない場面がたくさんあります。

サッカー経験者もフットサルは初心者?

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ボールを蹴ったことがないまったくの初心者に限らず、サッカー経験者も実はフットサル初心者なのです。

サッカー経験者は、ボールコントロールなどの技術は高いですか、フットサルを遊びでしかやっていないので戦術や動きなどを教わる機会がありません。

私自身も、競技志向フットサルに転向してすぐは独特な動きに慣れるまで時間がかかりました。

なぜなら、サッカーのポジションという概念をフットサルに持ち込んでしまうと簡単にピンチを招いてしまうからです。

よく見受けられるのが、フィクソに位置する選手がサッカーでいうところのストッパーのように最後尾にずっと留まってしまうケース

フットサルのフォーメーション「ダイヤモンド」

攻撃では、チームの流動性が低くなり、相手のマークもズレないのでボールが上手く回りません。

守備では、自分がマークしなければならないピヴォについていかないから、その選手にボールが入った時に簡単に前を向かれてピンチになることが多いです。

フットサルのフィクソをストッパー的な役割だと思っていると、ボールが敵陣のほうにある時に相手のピヴォをフリーにしてしまう傾向があります。

すると、簡単にワンツーで崩されてシュートまで持ち込まれてしまうことが多い。

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ボールが自軍のゴールから離れていると、まだつかなくても大丈夫かなと思い、ボールウォッチャーになってしまいがちです。

ボールウォッチャー(Ball Wachter)とは相手オフェンスやボールの動きに対応できず、「ボールをただ見てるだけ」の状態になってしまった選手を意味する。

引用:ディフェンス (サッカー) – Wikipedia

繰り返しになりますが、フットサルはコートが狭いので敵陣にボールがあっても油断できません!

【参考記事】シンプルに考える!初心者向けフットサルの基本フォーメーション。

ピヴォの守備意識

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(図:4対3の数的不利な状況)

サッカーのフォワードの感覚でピヴォをやっている選手の守備意識はかなり低い

私も最初はそうでした。自分がボールを奪われても、すぐに戻らないので簡単に4対3の数的不利な状況をつくられてしまいます。

初心者にありがちなミスをしょっちゅう犯していました。

また、前にいる選手が不用意にボールを追いかけ回すのもNG!

前にいる選手が敵陣深くまでボールを追いかけてしまうと、後ろの選手との距離が開いて間延びしてしまいます。

そしたら相手の思うつぼでポッカリと空いたスペースを自由に使われてしまうでしょう。前と後ろの選手の距離が開くほど、数的不利な状況を簡単につくられてしまいます。

だから、前の選手は相手にスペースを与えないように、味方のカバーリングも意識しなければなりません!

フットサルで大切なのはバランスを取るというイメージです。

守備はボールを奪いにいかない

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フットサルの守備はボールを奪いにいかないのが基本です

自分がマークしている選手に抜けれなければ問題ありません!むやみやたら奪いにいって数的優位をつくられないようにするのが重要。

初心者は奪いにいって、あっさり裏をとられるというミスを犯しがちです。

ボールを奪いにいっても良いタイミングというのは、確実にインターセプトできる時や相手がコントロールミスをした時くらいなもの

フットサルはバスケットボールと同じで簡単にボールを奪いにいってはいけません!相手が上級者ならボールを奪いにいった瞬間に、その裏にできたスペースを間違いなく使ってきます。

だから、フットサルでは自分のマークやスペースを守ることが優先。マークする選手との距離や味方の選手との位置関係などを常に把握して、守備をしなければならないのです。

ボールウォッチャーになると周りの状況が見えなくなります。それを避けるためには、ボールとマーカーが同一視野に入るようなポジショニングをしなければなりません!

相手に近づきすぎてもダメだし、離れすぎても相手にスペースをしまうので難しいところ。

フットサルのディフェンスでは、すぐに寄せられる距離感を覚えることがポイントです。

すぐに寄せられる距離感とは?

  • ボールが相手の選手の足元に入った瞬間にすぐに寄せられる位置
  • ボールに足がギリギリ届かない約1.5メートルまで寄せること
  • 寄せても足は出さない
  • マーカーの足元にボールが収まる瞬間に1.5メートルまで寄せられる距離を意識してポジションをとりましょう。

    距離が離れていると、ゴール前なら簡単にシュートを打たれてしまいます。

    そして、寄せるスピードも大事です。パスが早かったら早く、ゆっくりであればゆっくりといった感じで自分のスピードも調整すること。

    早いパスに対してゆっくり寄せても簡単に前を向かれてしまいます。遅いパスに対して早く寄せると裏をつかれる可能性が高いです。

    フットサルの守備は、距離感を意識して取り組んでみてください!

    【関連記事】ジュニア年代でフットサルをプレーすることの重要性。

    最後に

    フットサルのディフェンスは、マークをする選手がボールを持った時にむやみに奪いにいかないこと!

    シュートを打たせないこと、プレーゾーンを狭めることが最優先。そして、味方の選手のカバーリングを意識できれば上出来でしょう。

    前を向いている選手には、足を出してもギリギリ届かない1.5メートルくらいまで寄せてプレッシャーをかけること。

    後ろを向いている選手には、背中にタッチするくらいタイトについて自由にさせないこと。

    これがフットサルのディフェンスの基本です。