
2017年1月9日は「成人の日」でした。約123万人が大人の仲間入りをしたそうです。
日本人の平均寿命は80歳を越えているので、20歳なんてまだまだひよっこ…。人生これからです。
ところで、日本には、古くから長生きしたことを祝う「長寿祝い」という風習があります。
昔は、年を重ねれば重ねるほど、家族が増えていき、たくさんの孫たちに囲まれる家族の風景がありました。
残念ながら少子化が進んでいるため、たくさんの孫に囲まれるという状況は当たり前ではなくなりましたが、長寿祝いは現在なおも続いてます。
参照:成人の日 各地で新成人の門出祝う 約123万人が大人の仲間入り – www.fnn-news.com
長寿祝いの意味
長寿祝いにどのような意味が込められているのかをご存知でしょうか?
ただ、年を重ねたことだけをお祝いしているわけではありません!
神道では、老いというものを神に近づいていくための変化と考えています。神と最も近い距離にいる人間のことを「翁(おきな)」と呼びます。
一方で、子供は霊魂が安定しないので、この世とあの世を行き来する存在。だから、7歳以下の子供は「童(わらべ・わらし)」と呼ばれ、神の子としています。
このように、人生の両端にあたる子供と高齢者は神に近い存在。ゆえに、神に近づいていく変化の老いは、それだけ大きな価値を持っているのです。
長寿祝いには、たくさん年を重ねたことに感謝するだけでなく、神という存在に近づいていることを祝福する意味が込められています。
長寿祝いの早見表
呼び方 | 数え年 | 満年齢 |
還暦(かんれき) | 61歳 | 60歳 |
緑寿(ろくじゅ) | 66歳 | 65歳 |
古稀(こき) | 70歳 | 69歳 |
喜寿(きじゅ) | 77歳 | 76歳 |
傘寿(さんじゅ) | 80歳 | 79歳 |
半寿(はんじゅ) | 81歳 | 80歳 |
米寿(べいじゅ) | 88歳 | 87歳 |
卒寿(そつじゅ) | 90歳 | 89歳 |
白寿(はくじゅ) | 99歳 | 98歳 |
百寿(ひゃくじゅ) | 100歳 | 99歳 |
皇寿(こうじゅ) | 111歳 | 110歳 |
※100歳のことを上寿(じょうじゅ)という場合もあります。また、120歳を上寿ということもあります。
長寿祝いの中で最も盛大にお祝いをするのが「還暦」です!
還暦の祝いは、還暦を迎えた人が赤いちゃんちゃんこを着て、親戚や友人たちを集めて会食などをする風習がありました。しかし、親戚との結びつきも昔ほど深いものではありません。
最近では、還暦の祝いも家族だけでするのが一般的ではないでしょうか?
長寿祝いは数え年でやるもの?
還暦のお祝いは、ほとんどの人が60歳でやるものと認識しています。還暦は、満60歳でお祝いするので間違いではありません!
しかし、長寿祝いは、数え年と満年齢を注意しないと、ごちゃごちゃして間違えてしまうでしょう!
例えば、古希は数え年の70歳の時にやるお祝いで、満69歳の時に祝います。同様に、米寿も満87歳を迎えた時に祝うもの。
長寿祝いは、数え年でやるものと覚えておきましょう!
長寿の祝い方
長寿祝いの場合、祝う相手は自ずと目上の人になります。なので、現金をお祝いとして送ることはありません!
子供や孫たちが集まり、食事をしながら談笑したり、贈り物をするのが一般的な祝い方。当然、贈り物の金額の目安もないです。
昔から還暦には赤いちゃんちゃんこ、古希には紫の座布団を贈るという風習がありますが、日々の暮らしで役立つものや趣味で使えるものを贈ったほうが間違いなく喜ばれるでしょう。
贈り物の表書きは
となります。
最後に
成人は、還暦の3分の1にしか到達していません!
でも、成人になるまで20年間とそれ以降の時の流れは全然違います。うかうかしていると、あっという間に過ぎ去ってしまうでしょう。
というわけで、年齢にまつわる長寿祝いの情報をまとめてみました。
長寿祝いは、数え年ではなく満年齢で行うものと覚えておいてください!